外国人労働者の拡大は人手不足解消に期待が大きいですが課題も多いです。

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農業と外国人労働者

外国人労働者

2018年2月に農業における外国人労働者の拡大を検討すると発表されて、同年6月に首相より正式に外国人労働者拡大の方針を発表されました。
今後は就労経験や日本語スキルなど一定の条件を満たすことによって最長3年まで外国人が日本で農業を仕事をすることができます。
人手不足の解消に期待を寄せられる一方で課題も多いです。

 

外国人就労者全体では建設に続く2番目に失踪者が多く法務省によると、農業分野では17年に1,207人が失踪したと公表しています。
実習生ではなく外国人労働者として受け入れるには、その地域の最低賃金を用意しないといけません。

 

外国人就労者であれば、アパートを借りて社宅扱いで受け入れることもできますが、それでもある程度は慣れない日本の生活をサポートすることを求められます。
実習生であれば賃金は安いですが、自宅に招き入れて衣食住の面倒をみないといけない問題もあります。

 

 

地域ごとで大きな偏り

外国人の受け入れは愛知県や九州など特定の地域に集中しています。
農家は自治体の定める最低賃金もしくはプラスアルファの水準で人材確保すれば、それでいいと思っています。
しかし人口の少ない地域や他に良い仕事がたくさんある地域では求人を出しても人手がなかなか集まりません。

 

農家のバイトで多いのは学生をはじめとした若者パートで働く主婦です。
時給は安くても、精神的ストレスを感じにくい環境と給料とは別に農作物を分けてもらえることを理由に農家のバイトはそれなりに人気を誇っています。
若者や専業主婦の少ない地域では、人材確保が難しくて外国人労働者に頼らないといけない状況に陥っています。

 

全国で4番目に農業での外国人労働者が多い愛知県では、外国人実習生で実績を残した人は即戦力になると判断して国へ規制緩和の要望を出した経緯があります。
まずは実習生として受け入れて、その中で評価の高い人を再雇用で日本に呼び戻すのも定番の活用方法です。

 

 

茨城県のメロン農家減少で見る弊害

外国人実習生は「外国人技能実習」の制度によって雇用契約を結んで毎月給料を払わない契約です。
外国人労働者として正規就労する場合も、国への移動や就労ビザの問題から毎月給料を払わないといけません。
農家の売上が上がるのは収穫期のみです。従来では繁忙期だけスポットで人を雇う方法もありましたが、外国人だとそうはいきません。

 

茨城県は3人に1人が外国人労働者で農地では至るところで外人の姿を目にしますが、以前は特産品で日本一の出荷量を誇っていたメロン農家が約半分に減少しました。

 

その理由は年に2回の収穫期しかないメロンでは給料の負担が大きいので、通年を通して作業と収穫ができる葉物野菜に転換する農家が相次いでいます。
本当はメロンを続けたいけど、スポットで人を雇うことができないことを理由での方向転換していて、日本の農業が悪い意味で変わる懸念も出てきます。
外国人依存が増えれば、収穫サイクルの長い農作物の国内需要が減少してしまうでしょう。